講義日時12.14(土)13:30 - 15:00
個別受講申込締切日: 12月7日(土)
暗記と創造性~ミャンマー音楽伝承にみる自由と即興性~
暗記は単なる固定した知識の蓄積に過ぎないのでしょうか。ミャンマーの教育や文化の伝承では、記憶の伝承、すなわち暗記が大きな軸となっています。 たとえば音楽伝承においても徹底的な暗記が求められますが、それは逆にパフォーマンスにおける自由を生んでいます。暗記の持つ力と創造性についてお話しします。
講師紹介
井上 さゆり 教授人文学研究科外国学専攻
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略歴
- 2004年 東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得満期退学
- 2007年 博士号(学術)取得
- 2022年 大阪大学大学院人文学研究科外国学専攻 教授
参考情報
2011/3/10 出版社:大阪大学出版会『ビルマ古典歌謡におけるジャンル形成』
ビルマの古典歌謡について、膨大な貝葉を丹念に調査し、作品創作の技法とプロセスを分析することにより、ジャンル形成過程を明らかにする。 とくに、弦歌では「替え歌」を意味する「アライッ」を多く創作した一方で、パッピョー歌謡では新しい調律方法を用いたオリジナルな創作を 多く行ったウー・サに注目し、その創作活動がジャンル分化の端緒となったことを明示する。 第7回井植記念・アジア太平洋研究賞受賞論文
初学者向け推薦図書
2007/11/1 出版社:風響社『ビルマ古典歌謡の旋律を求めて 書承と口承から創作へ(ブックレット〈アジアを学ぼう〉6)』
伝統音楽の演奏にあって意外に重視される即興性・創作性。 師弟関係の間で行われる技法の伝承をつぶさに見た著者の語る、アジア音楽の核心とは何か。 ミャンマー古典音楽の知られざる現在。「ビルマの竪琴」の音色に迫る。
イベント情報
- 2024年6月 The 7th Symposium of the ICTMD Study Group on the Performing Arts of Southeast Asia
- 2024年7月 「ワールドミュージックを聴く会」(おかさきいきいき市民活動センター)
- 2024年11月 The 2nd ICTMD Study Group on Indigenous Music and Dance with a joint day with the ICTMD Study Group on Music and Minorities
会場
大阪大学箕面キャンパス 1階 大講義室
電車によるアクセス
- 北大阪急行線 箕面船場阪大前駅より徒歩約3分