難波宮から探る大化改新
大坂城に南にある難波宮跡公園をご存じでしょうか。2024年はこの地で発掘調査が始まって70年の節目の年にあたります。 この講義では、新たに浮かび上がってきた難波宮の姿を手がかりに、『日本書紀』の記述と照らし合わせながら、大化改新の実像を探ってみたいと思います。
講師紹介
市 大樹 教授人文学研究科日本学専攻
- 略歴
- 2000年 大阪大学大学院文学研究科 博士後期課程単位修得退学
- 2020年 大阪大学大学院文学研究科文化形態論専攻(現・人文学研究科日本学専攻)教授
参考情報
2010/8/24 出版社:塙書房『飛鳥藤原木簡の研究』
元明天皇が平城遷都するまで、日本古代の政治・文化の中心地であった飛鳥・藤原地域。そこから出土した木簡について、遺跡・遺構との関連に注意を払いながら検討し、日本古代国家形成の歩みを解き明かす。
2011/5/20 出版社:吉川弘文館『すべての道は平城京へ―古代国家の〈支配の道〉―』
平城京へと集束していた幹線道路「七道」の、行き交う人・情報の動きや駅・伝馬制の成立過程を文献史料から解明。その実像に迫る。
2012/6/22 出版社:中央公論新社『飛鳥の木簡―古代史の新たな解明―』
第2回 古代歴史文化賞大賞 受賞
四万点以上の出土により、浮かび上がった大化改新などの新たな史実、文献上の論争の決着など、解読によって書き替えられた歴史を描く。
2017/2/14 出版社:塙書房『日本古代都鄙間交通の研究』
日中の駅伝制や関制の比較、公的業務に伴う文書の伝達、貢納物の輸送、都鄙間を往来した国司や朝使の実態などを考察し、律令国家による地方支配の特質の解明を試みる。
2024/2/10 出版社:塙書房『日本古代の宮都と交通―日中比較研究の試み』
Ⅰ日唐律令条文の比較検討、Ⅱ宮都の展開、Ⅲ交通の運用の構成で、飛鳥~平安初頭の宮都と交通について日中比較研究の手法を交えつつ法的枠組みと実態の両側面から考察する。
初学者向け推薦図書
2014/8/8 出版社:新泉社『東アジアに開かれた古代王宮・難波宮』積山 洋/著
「大化改新」という大規模な国制変革によって造営された飛鳥時代の難波宮。聖武天皇が再建した奈良時代の副都難波宮。一九五〇年代まではその場所もわからず「幻の宮」であったが、大阪城南方の発掘調査によって予想を超える壮麗な宮室が姿をあらわした。
イベント情報
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2024年10月18日 懐徳堂記念会古典講座「小墾田宮の誕生と展開」
- https://kaitokudo-kinenkai.jp/pages/154
会場
大阪大学中之島センター 10階
佐治敬三メモリアルホール
電車によるアクセス
- 京阪中之島線 中之島駅・渡辺橋駅より徒歩約5分
- 阪神本線 福島駅より徒歩約9分
- JR東西線 新福島駅より徒歩約9分 ほか
バスによるアクセス
- 大阪市バス(53系統)
- 大阪駅前バスターミナル→中之島四丁目(旧玉江橋)
- より徒歩1分 ほか