大阪・関西万博と未来社会
大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンの一つである「いのちの未来」で展示する多様な価値観と幸福感で様々に発展する未来社会のイメージについて紹介するとともに、特にアバター技術について詳しく説明します。
講師紹介
石黒 浩 教授基礎工学研究科システム創成専攻
- 略歴
- 1991年 大阪大学大学院基礎工学研究科 博士課程修了(工学博士)
- 2009年 大阪大学大学院基礎工学研究科システム創生専攻 教授
参考情報
2010年1月21日 出版社:PHP研究所『ロボットは涙を流すか』
機能的・哲学的に難解なロボットの諸問題を、SF映画の話題作を通して分かりやすく論じる。
複雑なロボットの骨格を学ぶには『ターミネーター』を、ロボットと我々の間に生じる「哲学的な障壁」の教本は『A.I.』『サロゲート』、C-3POとR2-D2はロボットの社会における役割を教えてくれる。さらに、人間とロボットの境界は『攻殻機動隊』における「電脳」「義体」を通して考える、というわけだ。
現代科学はSF映画に近づき、境界があいまいになっている。例えば、サイズが小さい「トランスフォーマー」ならばすでに作られているし、「電脳」のように脳を直接コンピュータにつなげる技術も発達を遂げている。
今後、果たしてロボットは「こころ」を持てるのだろうか?
2006年、自身がモデルのアンドロイド「ジェミノイドHI-1」を作り、世界から注目を集める、知能ロボティクスの第一人者が考える近未来が見えてくる。
2012年9月3日 出版社:日本評論社『人と芸術とアンドロイド』
自分自身にそっくりのアンドロイドである「ジェミノイド」。
劇作家・平田オリザ氏とタッグを組んだ「アンドロイド演劇」。
「最低限の人間」を追求したデザインに携帯電話の機能を組み込んだ「エルフォイド」。
誰にも真似できない奇抜な発想で、人間を人間たらしめている究極の要素に迫ろうとするロボット工学者・石黒浩。
肉体のもつ意味が薄れた現在、個人のアイデンティティはどこに見出せるのか。
皮膚を剥いだアンドロイドに強烈な不気味さが生まれるのはなぜなのか。
人類はなぜ、新しい技術を獲得するたびに人間型のロボットを構想してきたのか。
技術開発や芸術表現など、人間が取り組んできた創造的活動の源は何なのか。
技術の世界から哲学、さらには芸術の領域にまで足を踏み出そうとする石黒氏の、この数年の取り組みと思考のエッセンスをまとめた。現時点での集大成!
2011年3月11日 出版社:毎日新聞社『生きるってなんやろか?』哲学者・鷲田清ー氏との共著
「やりたいことが見つからない」「わたしにしかできないものがほしい」……就職、勉強、恋愛、そして将来。これからわたし、どうなるの?
大阪大学総長で哲学者の鷲田清一先生(テツガク総長)と、「世界の生きている100人の天才」第26位の科学者、石黒浩先生(アンドロイド先生)が、
人生の悩み多き若者に「生き方」のヒントを教えます! 刺激的なキーワードとともに、ほかならぬ<自分>を生きるヒントを満載。 業界の“変人”コンビがおくる規格外の異色対談!!
2015年12月18日 出版社:文藝春秋『アンドロイドは人間になれるか』
マツコロイド、美人すぎるアンドロイド、人間国宝を永久保存…世間の度胆を抜く発想で注目を集める世界的ロボット工学者・石黒浩。アンドロイドが教えてくれる「人の気持ち」や「人間らしさ」の正体とは?常識を次々と覆していく鬼才が人間の本質に迫る。
2009年11月19日 出版社:講談社『ロボットとは何か 人の心を映す鏡』
<出版社からの紹介>
この本のカバーの(超太帯の)写真をご覧ください。双子のようなペアの、右側が著者の石黒浩氏、左は、自身をモデルにした遠隔操作型のアンドロイド「ジェミノイド」です。
石黒氏は、これまでにほかにも、自分の幼い娘をモデルにした子供アンドロイドや女性アンドロイド、ロボットが役者と演じる「ロボット演劇」、介助されて立ち上がる「発達する子供ロボット」など、国内外を驚かせ、注目を集める研究を行ってきました。
「なぜ人間型ロボットにこだわるのか?」――それは、このような一連の研究は、著者にとって「人間とは何か」を問う自己探求の試みでもあるからです。
本書では、人間型ロボット第一人者である石黒氏が、これまで開発したロボットを紹介しながら、研究の過程で感じてきたことを、疑問や戸惑いも含めて率直に語ります。また、有名な「ロボット3原則」や、ロボットと人間の将来まで論じた、すぐれた情報社会論でもあります。
2016年12月7日 出版社:講談社『人間と機械のあいだ一心はどこにあるのか』
爆発的な技術進化の時代、「明日」はどうなっているのだろう? 人工生命×アンドロイド、白熱の議論と「機械人間オルタ」の全貌。
「生身の肉体」は「人間」の条件から外れつつある――石黒浩
シンギュラリティとは、人間が変わっていくことである――池上高志
数年後、われわれの世界認識は今とどのくらい変わっているだろうか。
人工生命やアンドロイドと暮らす未来は、すぐ近くまで来ている。
人間の制約を取り払い、なお「人間」であるとはどういうことか?
爆発的な技術進化の時代の、「明日」の考え方。
初学者向け推薦図書
2021年11月22日 出版社:岩波書店『ロボットと人間 人とは何か (岩波新書 新赤版 1901)』
ロボットを研究することは、人間を深く知ることでもある。ロボット学の世界的第一人者である著者は、長年の研究を通じて、人間にとって自律、心、存在、対話、体、進化、生命などは何かを問い続ける。ロボットと人間の未来に向けての関係性にも言及。人と関わるロボットがますます身近になる今こそ、必読の書。
2023年6月26日 出版社:集英社『アバターと共生する未来社会』
アバター(分身)を使って、メタバースの世界だけでなく、実社会でも、別のキャラクターとして遠隔地で仕事をしたり、家にいながらにして趣味の仲間と旅行をしたり、AIと協業したり…姿や年齢を超えた多彩な人生を体験できる時代がやって来る。新しい未来の幕開けだ!
過去の出演情報
会場
大阪大学中之島センター 10階
佐治敬三メモリアルホール
電車によるアクセス
- 京阪中之島線 中之島駅・渡辺橋駅より徒歩約5分
- 阪神本線 福島駅より徒歩約9分
- JR東西線 新福島駅より徒歩約9分 ほか
バスによるアクセス
- 大阪市バス(53系統)
- 大阪駅前バスターミナル→中之島四丁目(旧玉江橋)
- より徒歩1分 ほか