[イベントレポート]大阪大学21世紀懐徳堂カフェ「デザインに生きる心理学」
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2019年11月17日(月)に開催した今年度の21世紀懐徳堂カフェ「デザインに生きる心理学」の開講レポートです。21世紀懐徳堂学生スタッフ、桑江が執筆しました。
今回のイベント「デザインに生きる心理学」は21世紀懐徳堂学生スタッフの桑江が、学生スタッフとしての仕事をする中で自らイベントの企画運営をしたいと感じたことから始まりました。特に筆者自身の専門分野でもあるカウンセリング以外の心理学の面白さを一般の方々に少しでも理解いただきたいと思い、イベントの企画から当日のカフェマスターとしての進行まで半年間にわたって活動を行いました。
イベントの内容として「デザイン」をテーマにすれば普段心理学に特段関心のない方にも興味を持っていただけるのではないかと考え、物の使いやすさについて人間と機械が情報をやり取りする手段に焦点を当てたヒューマン・マシン・インタフェースや、認知心理学の研究を行っている大阪大学大学院人間科学研究科の北村昭彦助教にゲストとして登壇していただくことにしました。
ゲストが決定してからはイベントでの講義内容についてゲストとの調整や、少しでも使いにくさを身近に感じていただくための実習内容の検討、チラシ作成等を行いました。
イベント当日はまず、そもそも使いにくいデザインだと人はどれくらいストレスが溜まるのか?を体験いただくために模擬的なフォームを作成し、それに記入していただいたうえで、「どこが使いにくかったか?」についてディスカッションを行いました。
(写真)会場の様子。ゲスト:北村助教(右)、カフェマスター:桑江(左)。
次にゲストの北村助教による講義が行われました。その中ではそもそもデザインの専門家ではない心理学者がなぜデザインの話をするのか?というところから、人間の「目」がいかに優れているのか?そしてその見え方は人によってここまで違いがあり、多くの人にとって使いやすくするためにときには冗長性が必要であるということをお話しくださいました。
また、ボタンなどの応答する位置とその反応結果が出力される位置が対応していることがいかに重要かを日常生活にある実例を用いて説明をしてくださいました。
イベントの途中途中には北村助教や筆者からフロアの方々に質問をしたり、逆にフロアの方々から北村助教に質問が積極的になされるなどイベントは盛況のうちに終了しました。
またイベント後にいただいた感想の中にも「デザインに心理学的な要素が関係しているとは今まで知らなかった」といったものがあり概ね高評価をいただくことができました。
今回のイベントを通じて、一般の方に学問の面白さを残しつつわかるように伝えるためには何をすればよいのか?など学生スタッフの仕事を行うにあたり重要なことを多く学ぶことができました。今回のゲストである北村助教、お越しいただいた方に感謝申し上げます。
(文責:21世紀懐徳堂学生スタッフ 桑江 良周)