[イベントレポート]2015年度後期i-spot講座「大阪の課題〜都構想をめぐる政治」

2015年度後期i-spot講座の第2回「大阪の課題〜都構想をめぐる政治」の開催レポートです。

第2回講座は、「大阪の課題〜都構想をめぐる政治」と題して、大阪大学大学院法学研究科の北村亘教授にお話していただきました。

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まず始めに、「そもそも『政令指定都市』って何?」ということについて、政令指定都市となるための条件や、政令指定都市となることにどんな魅力があるのか、お話がありました。

政令指定都市になるための条件は「自ら申請をした、人口50万人以上の都市」という人口要件しか定められていません。そのため、現在20都市にも及ぶ政令指定都市は、名古屋市・大阪市のような旧五大都市と称された人口100万以上の大都市から、付近の市町村と合併することによって人口50万以上を達成した都市まで様々な規模の都市が入り混じっていて、一括りにして論じることには無理があります。政令指定都市の誕生を時系列順にたどっていくことによって、政令指定都市制度の曖昧さと、制度の抱える課題がまず明らかにされました。

続いて、政令指定都市のひとつであり、日本を代表する大都市のひとつでもある大阪市が抱えている課題と、これらの課題に対応するため、大阪市・大阪府がとることのできる対応策にはどのようなものがあり得るのかということについてお話がありました。昼夜間人口の差異や生活保護受給者の比率など、様々なデータを他の政令指定都市と比較することによって、大阪市が背負う課題の深刻さが浮き彫りとなりました。

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講座の後半には、大阪の都構想とは一体どのようなものだったのか、お話がありました。

そもそも都構想は、その内容が初めて発表された時から何回も変更されています。一体何が、どうして変わってきたのか、その流れについて、順を追って丁寧に解説していただきました。「大阪都構想をめぐる政治過程は、まるでジェットコースターのようです」という先生の言葉が印象的でした。

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実際に政治家や市・県の職員の方など、都市の問題に直接かかわっている方との対話やインタビューによって先生が蓄積した情報はリアルで、ひとつひとつのエピソードに説得力があります。参加した皆さんからは、「先生の明るく生き生きとした口調で、お話がよく理解できた」「これまでに大阪で何が起こっていたのか詳しいことがわからなかったが、そうだったのか!と納得できた」という声が上がっていました。

また、質疑応答の時間には、「これから大阪市民はどんなことを考えていけばいいでしょうか」「今後の大阪の政治は、どうなっていきますか?」など、大阪の未来を見据えた、真剣な質問がたくさんあがっていました。

(文責:21世紀懐徳堂 肥後)

2015年度後期i-spot講座

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2015年度後期i-spot講座は、「水の都の物語」「都市大阪、今昔」

の2シリーズで開講中です!

2月19日(金)18:30〜20:00

「ごみ問題の「空間」と「地域性」〜近代以降の大阪市を事例に」

3月3日(木)18:30〜20:00

「水の都・大阪の水はきれい?汚い?〜川、港そして海」

の2講座は、まだ申し込みを受け付けております。

ぜひご覧ください。

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