2016年度前期 大阪・京都文化講座
大阪大学21世紀懐徳堂が、大阪大学大学院文学研究科・立命館大学文学部と共催で実施する公開講座です。歴史や文化に関して共通テーマを設定し、大阪と京都それぞれについての講座を複数回実施します。
大阪・京都文化講座(2016年前期)『「京都・大阪の「祭礼」再考-その祝祭的・非日常的イヴェントはどのように変貌をとげてきたか-』
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2016年度前期 共通テーマ 「京都・大阪の「祭礼」再考-その祝祭的・非日常的イヴェントはどのように変貌をとげてきたか-」 私たちは古来より、「ケ」(日常性)と「ハレ」(非日常性)というサイクルのなかで生きてきました。「ケ」と「ハレ」との溶解が急速に進みつつある現代社会において、「ハレ」/祝祭的空間としての都市の祭礼は、社会の観光化ともあいまって、都市民のみならず観光者をも巻き込む祝祭的・非日常的イヴェントとして、新たな意味を持ち始めようとしています。本講義では、祇園祭などの国内外に知られる壮大かつ華麗な祭礼から、地蔵盆のような路地や小路で営まれるローカルで小さな祭事、そして現代の若者社会にまたたくまに広がった<よさこいソーラン>に至るまで、京都・大阪(坂)において連綿と継承されてきた祭礼の意味を問い直してみたいと思います。 |
【講座概要】 チラシはこちら(PDF2015KB)
※ 講座を受講いただくにあたって
●第1回 2016年5月16日(月)14:00~15:40
片平 博文(立命館大学文学部 特任教授)
平安京で古くから実施されてきた祭礼は、年中行事として毎年定められた日に催行されていたものが多い。ここでは、賀茂社や御霊会に関係の深い神社の祭礼日と、当時頻繁に発生していた天変地異による災厄(気象災害)との密接な関係について、京に生きた人びとの「視線」から分析してみたい。
●第2回 2016年5月23日(月)14:00~15:40
中尾 薫(大阪大学大学院文学研究科 准教授)
世界各国の演劇において、祭祀との関係で成立したと解かれる例は、豊富にある。日本芸能史でも、神を祀る祭祀や呪術行為を、その起源とするのが定説と言ってよいだろう。講義ではこうした演劇と祭礼をめぐる諸説を紹介し、その意味を考えていきたい。
●第3回 2016年5月30日(月)14:00~15:40
中本 大(立命館大学文学部 教授)
祇園祭は7月に1ヵ月を費やして行われる京都の夏を彩る代表的祭礼である。しかし意外なことに、日本文学史を概観したとき、その影響力は決して大きくなかったことに驚かされる。祇園祭はいかにして京都を代表する祭礼になり得たのか、祇園社の創建から辿ることにしたい。
●第4回 2016年6月6日(月)14:00~15:40
古後 奈緒子(大阪大学大学院文学研究科 助教)
世代を超え受け継がれてきた知恵のアーカイヴとして、神楽は今日、祭りや観光の型に収まらない受容がなされている。この回ではとくに"芸術"との接触をとおして見えてくる神楽舞の魅力を、京阪神で目にする機会の少なくない浪速神楽を中心に考えたい。
●第5回 2016年6月13日(月)14:00~15:40
三枝 暁子(立命館大学文学部 准教授、4/1〜東京大学大学院人文社会系研究科 准教授)
毎年秋に京都・西之京の地で行われる「ずいき祭」に欠かせぬ野菜神輿=「ずいきみこし」を紹介しながら、平安時代に始まる天神信仰の歴史と現在について、見つめることにしたい。
●第6回 2016年6月20日(月)14:00~15:40
吉村 旭輝(和歌山大学紀州経済史文化史研究所 特任准教授)
大阪には摂津・河内・和泉のそれぞれの文化があり、そこで育まれたさまざまな祭りが個性豊かに展開されている。本講座では近世の都市祭礼から生まれた囃子屋台や太鼓台の分布からみるそれぞれの文化圏を明らかにし、各地の特徴と共通性を明らかにしたい。
●第7回 2016年6月27日(月)14:00~15:40
旅する(travelling)祭り―高知、札幌から京都、大阪へ―
遠藤 英樹(立命館大学文学部 教授)
「よさこい祭り」は高知市で始められ、札幌で「YOSAKOIソーラン祭り」となり、いまや京都、大阪など全国いたるところへと移動し、旅しつづけている。これらの祭りは、いかなる地域アイデンティティをもたらすのか。ここでは、このことを考えてみたい。
●第8回 2016年7月4日(月)14:00~15:40
川村 邦光(大阪大学大学院文学研究科 教授)
京都や大阪などの関西の各地では、8月、地蔵菩薩の縁日に地蔵盆が行なわれ、夏の風物詩になっている。早世した子供たちを救いに現われるのが地蔵菩薩であり、子供を守護する仏にもなっている。少子化の現在、子供は貴重であり、地域のコミュニティを維持・存続させるうえで、地蔵盆は大きな意義をもっている。
立命館大阪梅田キャンパス (大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル5F)
【定員】
各回130名(先着順)
※定員になり次第締め切らせていただきます。あらかじめご了承ください。
【受講料】
1回1,500円 (7回以上一括申込の場合10,000円)
【申込み方法】
1.「申込書」に必要事項を記載の上、E-mail・FAX・郵送、いずれかの方法でお申込みください。
(電話申込不可)
※「 申込書」はこちらから ダウンロードできます。( チラシ(PDF) の2枚目にもございます。)
2.受講申込受付後、「受付確認書」「郵便振込票」を送付いたしますので、受講料を納付
(郵便払込)願います。
※振込手数料は申し込み者のご負担でお願いいたします。
※いったん納付いただいた受講料は返金いたしかねますのでご了承ください。
※現金での納入受付はできません。
【申し込み先】立命館大阪梅田キャンパスE-mail: osaka-kz@st.ritsumei.ac.jp / FAX 06-6360-4894 〒530-0018 大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル14階 |
【共催】
大阪大学大学院文学研究科、大阪大学21世紀懐徳堂、立命館大学文学部