2016年度後期 大阪・京都文化講座
大阪大学21世紀懐徳堂が、大阪大学大学院文学研究科・立命館大学文学部と共催で実施する公開講座です。歴史や文化に関して共通テーマを設定し、大阪と京都それぞれについての講座を複数回実施します。
大阪・京都文化講座(2016年後期)『昭和の風俗・風物・風景-忘れられた昭和史-』
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2016年度後期 共通テーマ 「昭和の風俗・風物・風景ー忘れられた昭和史ー」
昭和が遠くなった。平成が始まって四半世紀が経ち、昭和世代も少しずつ減っている。そんな中、昭和に生まれた家屋に人気が集まり、昭和のファッションが復活する。第二次世界大戦、戦後の混乱から高度経済成長期、バブル景気へ至る昭和の道のりでは、戦後の復興を象徴するような新幹線の開通、東京オリンピックや大阪万博の開催などが今にも語り継がれる時代の標識ともなっている。このような華やかなイベントの陰には、政治経済を中心とする昭和史に書かれることのない、文化、芸能、スポーツ、商売、生活などにおける多彩な活動が繰り広げられていたのだった。本講座では、記憶と忘却のはざまにある昭和の風俗・風物・風景を掘り起す。そこには関西の庶民たちの汗と息づかいと笑いがある。 |
【講座概要】 チラシはこちら(PDF2015KB)
※ 講座を受講いただくにあたって
●第1回 2016年10月17日(月)14:00~15:40
斎藤 理生(大阪大学大学院文学研究科 准教授)
焼けた大阪。焼けなかった京都。敗戦直後、二つの都市は対照的な状況にあった。しかし、新しい時代の訪れによる急激な変化にさらされた点では同じであった。その変化と混乱のありようを、小説の中で〈闇市〉がどのように描かれたのかに着目することで確かめたい。
●第2回 2016年10月24日(月)14:00~15:40
赤井 正二(立命館大学産業社会学部 教授)
明治末から始まる近代登山は昭和初期にブームの頂点に達する。関西各地でも多くの「旅行団」が結成され、「公休日」を利用して「日帰り」旅行をした。商店主・店員・会社員など一般社会人が中心だった。こうした「旅行団」が現在のJTBの設立につながっていく。
●第3回 2016年10月31日(月)14:00~15:40
宇野田 尚哉(大阪大学大学院文学研究科 准教授)
戦後の日本では,無名の庶民が,地域や職場や学校や療養所で,「サークル」と呼ばれる小集団を形成し,さかんに表現活動を行いました。この講義では,今では忘れられた50年代大阪のサークル詩誌を紹介しながら,高度成長前の時代を生きた人々の感性に迫ります。
●第4回 2016年11月7日(月)14:00~15:40
古写真から読み解く昭和京都の街と祭礼~失われた〈景〉の数々~
加藤 政洋(立命館大学文学部 教授)
昭和という時代を通じて、都市は郊外へと拡大する一方、旧市街地では破壊と創造が繰り返されて、新しい景観が次々と生み出されました。今回の講座では、古写真を手がかりに、昭和京都の〈景〉の数々を会場の皆さんと一緒に探訪してみたいと思います。
●第5回 2016年11月14日(月)14:00~15:40
大阪のスポーツ少年団ー先駆地・豊中市の事例にみる歴史と課題ー
堤 研二(大阪大学大学院文学研究科 教授)
創設50周年を超えて活動しているスポーツ少年団を題材として、その概要と歴史にふれます。また、少子高齢化の時代における青少年スポーツを通じた地域活動の実態を踏まえて、地域における子育てや地域スポーツ活動に関する課題整理と今後の展望を試みます。
●第6回 2016年11月21日(月)14:00~15:40
中川 成美(立命館大学文学部 教授)
日本の古都、京都は古い伝統文化を未だに継承しながらも、一方に斬新な現代性をいつも発揮してきました。忘れられた風景の中に残された、未だ輝きを失わない古くてモダンな街・京都の魅力を、文学や映画から見出してみようと思います。
●第7回 2016年11月28日(月)14:00~15:40
輪島 裕介(大阪大学大学院文学研究科 准教授)
関東大震災後、都市モダン文化の先進地域であった関西ではダンスホールやカフェが隆盛し、最新の西洋音楽を大衆的かつ身体的に受容する上で重要な役割を果たした。今回は、少女歌劇や戦後のナイトクラブにも視野を広げながら、大衆音楽とダンスの文化史的意味について考えてみたい。
●第8回 2016年12月5日(月)14:00~15:40
芸能と観光の昭和史―吉本にみる〈埋もれた昭和〉と〈創られた昭和〉―
遠藤 英樹(立命館大学文学部 教授)
芸能と観光は深くつながりあっている。本講演は、芸能と観光のつながりから「昭和史」を紐解いていこうとする試みである。その際、吉本を主な事例に、芸能と観光をめぐる「光」の部分だけではなく「影」の部分にも注目し、〈埋もれた昭和〉と〈創られた昭和〉を考えていきたい。
立命館大阪梅田キャンパス (大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル5F)
【定員】
各回130名(先着順)
※定員になり次第締め切らせていただきます。あらかじめご了承ください。
【受講料】
1回1,500円 (7回以上一括申込の場合10,000円)
【申込み方法】
1.「申込書」に必要事項を記載の上、E-mail・FAX・郵送、いずれかの方法でお申込みください。
(電話申込不可)
※ 「申込書」はこちらから ダウンロードできます。( チラシ(PDF) の2枚目にもございます。)
2.受講申込受付後、「受付確認書」「郵便振込票」を送付いたしますので、受講料を納付
(郵便払込)願います。
※振込手数料は申し込み者のご負担でお願いいたします。
※いったん納付いただいた受講料は返金いたしかねますのでご了承ください。
※現金での納入受付はできません。
【申し込み先】立命館大阪梅田キャンパスE-mail: osaka-kz@st.ritsumei.ac.jp / FAX 06-6360-4894 〒530-0018 大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル14階 |
【共催】
大阪大学大学院文学研究科、大阪大学21世紀懐徳堂、立命館大学文学部