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[イベントレポート]2016年度前期i-spot講座「何が『フランダースの犬』を生かすのか?」

2016年9月9日(金)に開催された大阪大学21世紀懐徳堂i-spot講座の第5回「何が『フランダースの犬』を生かすのか?」の開催レポートです。21世紀懐徳堂の学生スタッフ、権守が執筆しました。

 

 『フランダースの犬』という作品をご存知でしょうか?

恥ずかしながら、講座を受けるまで私はネロが亡くなるシーンしかよく知りませんでした。イベントレポートへと入る前に、本講座のテーマとなる『フランダースの犬』のあらすじをおさらいしたいと思います。

 

『フランダースの犬』のあらすじ

ベルギーでミルク運搬業をしていた少年ネロは祖父と老犬パトラッシュと一緒に貧しい生活をおくっていました。画家を夢見ていたネロはある時コンクールに応募しましたが、結果が発表されるクリスマス前日を目前にして、放火犯の濡れ衣をきせられたり祖父を亡くしたりなど様々な不幸な目にあいました。そして、コンクールの結果発表当日、ネロの期待とは裏腹に結果は落選。しかしながら、一人の画家がネロの優れた才能を見出し、彼を養育しようと考えていました。ようやくネロの苦労が報われたものの、その時すでにネロはルーベンスの絵の前で息をひきとっていたのでした。


イベントレポート

日本では長らく愛されている『フランダースの犬』ですが、他の地域では違った受け止め方をされています。今回の講座では『フランダースの犬』をテーマにして、大阪大学大学院文学研究科准教授の橋本順光先生に講義していただきました。

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今回の講座は非常に盛況で、用意した椅子が足りなくなりそうなほどでした。老若男女さまざまな方が参加し、関心の高さがうかがえました。

 

日本では非業の死で有名な『フランダースの犬』ですが、国によってはその評価は違うそうです。ベルギーにおいては、作品の舞台であるにもかかわらずあまり評価されていない作品であり、日本人観光客からの問合せが多かったのを受けてネロとパトラッシュの銅像がたてられました。また、アメリカにおいては、結末の悲惨さを嫌って、ネロとパトラッシュが死なない結末へと改変されています。ヴォルカート『誰がネロとパトラッシュを殺すのか』の成果と課題を明らかにしつつ、このような地域によっての評価の違いとその背景が細やかに説明されました。

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そこで橋本先生が『フランダースの犬』に関して着目した点は、「優れた才能が世に出ないまま終わってしまう」というストーリーでした。このようなストーリー展開なら、日本だけでなく世界中でみることができそうです。先生いわく、原型となったのは、トマス・グレイの詩らしいとのこと。『フランダースの犬』のように「世に埋もれた才能」の物語が、今も世界中で作られ続けている例が、世相を織りまぜながら順にとりあげられました。

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講座の終わりには質問タイムが設けられました。

 

 この講座を通して一つの作品を似た作品と比べていく楽しみを再確認するひと時でした。これからは作品を楽しむだけでなく、その生まれた背景をさぐっていくことを癖にしていきたいと感じました。

 

 (文責:大阪大学21世紀懐徳堂 権守)

 

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