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[イベントレポート]大阪・京都文化講座 第6回「織田作之助の<遊郭>」

11月16日(月)に立命館大学梅田キャンパスで、2015年度後期 大阪・京都文化講座「京都・大阪「悪所」の研究—遊郭と芝居町の他所性・両義性をめぐってー」の第6回講座が行われ、109人が受講しました。

第6回は、大阪大学大学院文学研究科の斎藤理生准教授による「織田作之助の<遊郭>」というテーマの講座です。大阪を代表する作家(実は京都にもゆかりが深い作家だということが冒頭で確認されました)として広く知られている織田作之助自身の遊郭体験について、まずお話がありました。京都大学の前身でもある三高在学時代に廓に通い出した織田作之助。その経験について嘘を織り交ぜ、半ば物語化して友人に聞かせたというところに作家としての彼を予兆させるものがあると先生は語ります。

 

2015後期大阪・京都文化講座第6回 写真2

続いて、織田作之助の作品と遊郭の関係について、実際に作品を読みながらの講義がありました。

「中毒」・「神経」という2つの作品では、タバコへの愛着、初めて踏み入れる大人の世界への不安など、織田作之助の実体験が巧妙に作品世界に組み入れられています。これらの作品には三高時代の面影はすでになく、物語という虚構世界に自分の実体験を織り交ぜる技術が飛躍的にあがった彼の姿が見て取れます。

織田作之助の代表作である「夫婦善哉」では、主人公夫婦が関東煮屋をひらく場所として、また柳吉が一夜にして大金を使い果たしてしまう場所として遊郭が登場します。遊郭との境界にある大門通りという場所の特殊性が、登場人物の心情や魅力を表す舞台装置として生かされているのです。

最後に紹介された「放浪」では、織田作之助得意のスピード感のある筆致でこれまで取り上げてきた3作品では描かれなかった遊郭の闇が描かれます。

 

2015後期大阪・京都文化講座第6回 写真1

「小説とは自分の体験や気持ちをそのまま書くものではない、面白い嘘を織り交ぜること、嘘こそ小説の面白さだ」と主張した織田作之助と彼の描く遊郭について、作品を丁寧に読み解くことで解明していく「王道」の文学部的講義を、受講者の皆さんは存分に楽しまれた様子。「その時代の生き生きとした人々の営みが感じ取れました」「もう一度、作品をじっくり読んでみようと思いました」などの感想があがっていました。

(文責:21世紀懐徳堂 肥後)

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